定年後に再就職を目指す資格・医療事務をご紹介

医療事務

少子高齢化が進む日本では、医療業界の人材が不足ぎみになって来ています。

医療事務の仕事は、医療機関での受付業務(受付・窓口業務等)や会計業務(患者さんの自己負担額の計算等)、オペレータ業務(カルテ情報のコンピュータ入力等)や診療報酬請求業務(レセプトの作成・請求等)などですが、専門的な知識を必要とする業務であるため、医療事務の資格取得者が求められているのです。

また医師や看護師との連携も必要な仕事であり、心身ともにハードな面もあります。

定年後に医療機関への再就職を目指す方は、フルタイムで働くより、時間を決めたパートタイムなどで、無理なく働く方が多いようです。

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医療事務の資格試験の種類

「医療事務」には国家試験はなく、厚生労働省が認定している公的資格2つと30種類近い民間資格があります。

ただし、どの医療事務資格でも、保険請求事務(保険請求事務の手順、診療報酬点数の算定方法、医療用語、カルテ読解知識等)は必須科目になっています。

その他、医学・薬学関連知識や法規関連の知識が必要とされます。また、殆どの資格は年齢・性別などに関係なく誰でも受験できるようになっています。

代表的な医療事務の資格には、次のようなものがあります。

・医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
・医療事務管理士
・医療秘書技能検定
・医事コンピュータ技能検定
・医療保険士
・診療報酬請求事務能力認定試験

 

医療事務技能審査試験の試験概要

日本医療教育財団が実施する「医療事務技能審査試験」は、医療事務関係の資格試験としては最も多い年間5万人~6万人が受験する試験です。「医療事務技能審査試験」の合格者には「メディカルクラーク」の称号が与えられます。

「医療事務技能審査試験」には、1級・2級があり、ともに医科と歯科の2種類があります。

〔2級医療事務技能審査試験〕
●受験資格
(1)教育機関等が行う教育訓練のうち、審査委員会が審査規程により認める「2級試験受験資格に関する教育訓練ガイドライン」に適合すると認めるものを履修した者
(2)医療機関等において医療事務職として6ヵ月以上の実務経験を有する者

●試験内容
・実技I:患者接遇 筆記(記述式) 2問 50分
・学科:医療事務一般知識 筆記(択一式) 25問 60分
・実技II:診療報酬請求事務 明細書点検 4問 70分

●試験日程:年12回(毎月1回)

〔1級医療事務技能審査試験〕
●受験資格
(1) 2級の技能審査に合格した者であって、医療機関等において医療事務職として実務経験を1年6ヵ月以上有する者
(2) 教育機関等が行う教育訓練のうち、審査委員会が審査規程により認める「1級試験受験資格に関する教育訓練ガイドライン」に適合すると認めるものを履修した者
(3) 医療機関等において医療事務職として3年以上の実務経験を有する者

●試験内容
・実技I:接遇、院内コミュニケーション 筆記(記述式) 2問 50分
・学科:医療事務専門知識 筆記(択一式) 25問 60分
・実技II:診療報酬請求事務 明細書点検 4問 70分

●試験日程:年3回(6月、10月、2月)

〔問合せ先〕
日本医療教育財団
URL https://www.jme.or.jp


 

医療事務管理士の試験概要

「医療事務管理士」の試験は、技能認定振興協会が実施しているもので、レセプト(診療報酬明細書)の作成や患者受付けなど、医療事務の仕事をするための能力を検定する資格試験です。

医療事務管理士は、年間2万人以上が受験する人気資格で、受験資格は特になく誰でも受験可能です。

●受験資格:医科と歯科の2つがありますが、どちらも受験資格は特にありません。

●試験内容
・学科試験 :10問(択一式)で法規、医学一般、保険請求事務の中から出題されます。
・実技試験 :診療報酬明細書の作成3問

●試験日:奇数月の第4土曜日(年6回実施)

●試験地・試験会場: 日本医療事務センターの指定会場

●合格基準 :実技、学科共に70点以上

※「医療事務管理士」の試験は、会場試験のほかインターネットによる在宅試験も可能になっています。この場合、試験結果はすぐにわかり、医科医療事務管理士の認定合格証は試験翌月中旬頃に送られてきます。

〔問合せ先〕
技能認定振興協会
URL http://www.ginou.co.jp

 

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医療事務の資格を生かすには

医療事務の資格は、定年後の再就職にも有利です。

病院の職員として働く他、契約社員、派遣、パート、アルバイトなど勤務体系も柔軟なので、ライフスタイルに合わせて無理なく働けるからです。

また、資格と経験があれば全国どこの病院でも働けるというのが「医療事務」の大きな魅力です。

医療事務の資格は種類も多いので、最初は通信講座などを利用して簡単なものから取得し、徐々に関連資格を取得してスキルアップをはかるのも良いでしょう。

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